消え行くチャイム♪
    福岡県内の小中学校 自主性育成狙う
 授業の開始や終わりを告げるチャイムを全廃したり、鳴らす回数を減らす小中学校が福岡県内で増えている。 子どもたちに自分で時間割や時計を見て行動を起こさせ、自主性を伸ばすのが狙い。
 4月から本格導入された新学習指導要領で、これまで小学校45分、中学校50分と定められていた授業時間が 学校判断で自由に設定できるようになったこともチャイム廃止の大きな理由で、今後、そうした動きに拍車が かかりそうだ。
 福岡市中央区の大名小は以前、チャイムを一日10回以上鳴らしていたが、2000年度から段階的に減らし、 本年度は昼休み終了の午後二時の一回だけ。同小は授業時間を学習内容によって60分や90分などにしており、 小門壽校長は「クラスごとに学習時間が違い、統一のチャイムはむしろ邪魔」と語る。
 同区の小笹小も授業時間自由化をにらみ99年から全廃に踏み切った。 中村親良校長は「これまで、授業終了のチャイムが鳴ると児童は勉強への集中力を失い、1、2分の授業延長も 難しかった。チャイムにせき立てられて児童が廊下を走ることがなくなり、けがも減った」と説明する。
 同県吉富町の吉富中も99年から全廃。「チャイムで動く職場は世の中にほとんどない。 学校もそうあるべきだと考えた」と中尾好希校長。
 県教委や福岡、北九州両市教委は、学校のチャイム実施状況は把握していないが、福岡市立小学校長会が 昨年10月、144の同市立小を対象に調査したところ、6校が全廃、18校が減らしていた。 県教委などは「今後、授業時間の多様化が進み、チャイム廃止も増えそう」とみている。
 学校側が肯定的なのに対し、子どもたちからは「先生が授業時間を延長して休み時間が減る」(小4女児) 「サッカーに熱中して時間を忘れ、授業に遅れる」(小5男児)と、チャイムなしの不便さを訴える声も。
 横山正幸福岡教育大教授(発達心理学)は「廃止は賛成だが、子どもたちがチャイムなしで行動できるように なるまで、先生の細かな目配りが必要」と話している。
                               (西日本新聞)