令和8年度活動目標

継続・忍耐・行動

―子どもたちの未来のために、つなぎ、受け止め、動き出すPTAへ―

1.本会の目的と基本理念

奈良県PTA協議会は、郡市村PTA及び単位PTAが相互に連絡協調し、幼児・児童・生徒の健全な成長を図ることを目的とする団体です。その目的は、単にPTA相互の連絡調整にとどまるものではなく、家庭・学校・地域・関係機関がそれぞれの役割を尊重しながら連携し、子どもたちが安心して学び、健やかに成長できる環境づくりに寄与することにあります。
本会は、教育を本旨とする民主的団体として、不偏不党、自立独立の性格を堅持します。
PTA は、特定の政治的・宗教的立場や一部の利害に偏ることなく、すべての子どもたちの成長を中心に据え、保護者、学校、地域社会が対等な立場で学び合い、支え合うための組織です。そのため、本会の運営においては、多様な意見を尊重し、開かれた協議と丁寧な合意形成を重視します。
また、本会は、郡市村PTA及び単位PTAの自主性を尊重します。県組織として一律の考え方を押し付けるのではなく、各地域、各学校、各PTAが置かれている状況や課題を丁寧に受け止め、それぞれの実情に応じた活動が展開されるよう、連絡調整、情報提供、研修、関係機関との協議等を通じて支援していくことが重要です。県PTAの役割は、組織上は県内の郡市村PTA及び単位PTAをつなぐ広域的な立場にありますが、その本質は上から指示する組織ではなく、協議会として横のつながりを大切にし、各PTAの声を集め、課題を共有し、必要な支援や改善につなげていくことにあります。
さらに、本会は、事業及び会計の透明性を確保し、会員に対する説明責任を果たすことを基本とします。PTA 活動は、会員の理解と信頼によって成り立つものです。だからこそ、事業の目的、活動内容、財政運営、意思決定の過程について、可能な限り分かりやすく示し、納得と信頼に基づく運営を進める必要があります。透明性の確保は、単なる事務的手続ではなく、会員と組織との信頼関係を築くための基盤です。
これからのPTAには、従来の活動をそのまま継続するだけでなく、時代の変化に応じて、活動の目的や必要性を問い直す姿勢が求められます。共働き世帯の増加、家庭環境の多様化、地域社会の変化、デジタル化の進展などを踏まえれば、PTA活動もまた、無理なく、分かりやすく、参加しやすい形へと見直していく必要があります。
本会は、規約に定められた目的と運営の基本姿勢を踏まえ、子どもたちの健全な成長を中心に据えながら、郡市村PTA及び単位PTAの連絡協調、研修、家庭教育及び地域社会教育の振興、教育課題の解決に向けた関係機関との協議・連携、安全対策に関する取組等を推進します。そして、奈良県の子どもたちの未来を支えるため、家庭・学校・地域・行政がともに学び、ともに考え、ともに行動するPTA活動を目指します。

2.スローガン

本年度のスローガンは、「継続・忍耐・行動―子どもたちの未来のために、つなぎ、受け止め、動き出すPTAへ―」とします。これは、私自身が大切にしてきた信条であるとともに、これからの奈良県PTA協議会の運営においても大切にしたい姿勢です。
継続とは、これまで多くの先人が築いてこられた奈良県PTA協議会の歩みを尊重し、価値ある活動や思いを次の世代へつないでいくことです。PTA 活動は、一年度ごとに完結するものではなく、子どもたちの健やかな成長を願う保護者、学校、地域、行政の関係性を積み重ねながら発展してきたものです。だからこそ、これまでの歴史や成果を大切にしながら、必要なものを確かに引き継いでいく姿勢が重要です。
忍耐とは、多様な意見や立場の違いを丁寧に受け止めることです。PTA には、保護者、教職員、地域、行政、関係団体など、さまざまな立場の人々が関わります。それぞれに事情があり、考え方があり、願いがあります。すぐに一つの結論にまとめるのではなく、違いを否定せず、対話を重ねながら、子どもたちにとってよりよい方向をともに探っていくことが大切です。
行動とは、見えてきた課題を先送りせず、できることから具体的に動き出すことです。
PTA を取り巻く環境は大きく変化しており、組織運営、財政、事務局体制、情報発信、郡市村PTA及び単位PTAへの支援など、見直しや改善が求められる課題もあります。大切なのは、課題を指摘するだけで終わるのではなく、子どもたちの未来のために、一歩ずつ実行に移していくことです。
奈良県PTA協議会は、このスローガンのもと、これまでの歩みをつなぎ、多様な声を受け止め、必要な改善に向けて動き出すPTAを目指します。そして、子どもたちの健やかな成長を中心に据え、家・学校・地域・行政がともに学び、支え合い、行動する活動を推進してまいります。

3.令和8年度の重点方針

令和8年度は、本会の目的である郡市村PTAの連絡協調と幼児・児童・生徒の健全な成長を基本に据え、これまでの歩みを大切にしながら、時代の変化に応じた運営改善を進めます。特に、次の五つを重点方針として取り組みます。
(1)対話と合意形成を重視した組織運営
役員会・理事会を、単なる報告や承認の場にとどめず、郡市村PTA及び単位PTAの声を受け止め、課題を共有し、今後の方向性を協議する場として充実させます。議題の趣旨や判断材料を分かりやすく示し、透明性のある意思形成に努めます。
(2)郡市村PTA及び単位PTAへの支援の充実
県PTAは、各PTAに対して一律の活動を求める組織ではなく、地域や学校の実情に応じた活動を支える組織です。役員の担い手不足、活動負担の見直し、学校との役割分担、会計・規約・個人情報の取扱いなど、各 PTA が直面する課題について、情報提供、研修、相談、好事例の共有を進めます。
(3)家庭・学校・地域・行政との連携強化
子どもたちの健全な成長を支えるため、家庭、学校、地域、行政がそれぞれの役割を尊重しながら連携することを大切にします。通学路の安全、子どもの居場所、家庭教育支援、情報モラル、いじめ・不登校、特別支援教育など、PTA だけでは解決が難しい課題について、関係機関との協議と連携を深めます。
(4)持続可能なPTA活動への見直し
共働き世帯の増加、家庭環境や価値観の多様化、地域社会の変化を踏まえ、PTA活動の目的、必要性、効果、負担の程度を確認しながら、無理なく続けられる活動を目指します。活動を減らすこと自体を目的とするのではなく、子どもたちのために本当に必要な活動を明確にし、参加しやすい形へ整えていきます。
(5)透明性・信頼性を高める運営改善
PTA 活動は、会員の理解と信頼によって成り立ちます。本会は、事業及び会計の透明性を確保し、会員に対する説明責任を果たすことを重視します。財政運営、事務局体制、規約・規程、情報発信の在り方について必要な見直しを進め、安定的で信頼される協議会運営を目指します。

以上の重点方針を通じて、これまでの歩みをつなぎ、多様な声を受け止め、必要な改善に向けて動き出す組織として、奈良県の子どもたちの健やかな成長を支えてまいります。